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台北ワールドコーヒー ロースティング チャンピオンシップ観戦記 #2

2019年11月23日

焙煎競技世界大会のつづきをお届けします。

初日の競技を終えて、二日目からはいよいよ本焙煎。
選手たちは提出するためのコーヒーを焙煎します。

・ロースティングプラン

サンプルローストとプラクティスロースティングの結果を得て、選手は「どんなコーヒー」を「どのように作るのか」を示す、自分なりの「焙煎計画書」を作成し、提出します。

選手が焙煎したコーヒーは最終的に味覚審査審によるカッピングによって審査されるのですが、スコアシートにはコーヒーの味や質を測る項目のほかに「Cup-to-profile」という項目があります。

いくら美味しいコーヒーが出来たとしても、それが本当に選手が狙って作った味わいなのか、たまたま出来た味わいなのかが審査されます。この競技が他の焙煎競技会と大きく異なるのはこの部分です。

・プロダクションロースティング(シングル)

二日目は「シングル」の焙煎日です。

与えられた30分の時間の中で、配布された課題の生豆を焙煎して提出します。全選手同じ豆を焼くので、シンプルに焙煎技術そのものが問われまます。

機械には焙煎データの記録装置がついており、選手が提出したプラン通りに焙煎が行われているかも同時にチェックされます。

記録内容は大きなモニタで観客も確認できるようになっており、会場にある巨大スクリーンにもリアルタイムで映し出されます。

人気や実力のある選手の前は黒山の人だかりとなります。どうしても見たい選手がいたら競技スケジュールを確認して早めに陣取ることをお勧めします。

実は前日の練習焙煎に比べて温度が低く進行する傾向があり、どの選手も一発目の焙煎に悩まされていました。使える時間も豆も限られていますので、それを踏まえた二回目の焙煎(ほとんどの選手にとってこれがラストの一発勝負)の調整が重要となってきます。世界大会だけあって、さすがにほとんどの選手はうまく対応して予定通りの形に寄せていっていましたが、上手くいかなかった選手も見受けられました。注目していたアメリカ代表の方は途中まで完璧でしたが不運が重なり、ここで大きなミスをしてしまっていました。こういうことが起こるのか、、と世界大会の怖さをあらためて実感した次第です。

井田さんは練習時との違い、違和感に早く気付き、うまく対処していました。
本人曰く、
「完ぺきではないけど悪くはない。80点くらいの出来」
だそうです。大きなミスもなく、初日としては十分な内容だったと思います。

・プロダクションロースティング(ブレンド)

三日目は「ブレンド」の焙煎です。

課題の三種類の豆を使ってブレンドを作ります。豆は3種類すべて使う必要があり、配合も必ず1割以上入れないといけません。

どのコーヒーをメインに使うのか、コーヒーのクオリティや特性を知らないと思った通りの味、高い品質のコーヒーにはならないので、サンプルローストの技術や、味を見る技術、創造性など、選手の総合力が問われる一番難しい項目です。

味づくりの自由度の高さはシングルの比ではなく、選手間で大きな差が付くのもここです。
競技としてもこれが最後で、運命を分けるとても重要な45分間となります。

ブレンドの割合や方法も選手に任されています。先に混ぜて一度に焙煎する方法や複数の焙煎をした後に混ぜる方法があります。今年は後で混ぜるアフターミックスを選ぶ競技者が意外に多かったような気がします。

井田さんは一発目、見た目上予定通りに焼けたのですが、あるポイントで「違和感」を感じて、焼き直し、その二回目の焙煎の方を提出していました。

終わった直後の
「100%!完ぺき!」
という笑顔が印象的でした。納得のいく焙煎が出来た様です。

世界大会は想像を絶するほど難しい環境の下で行われます。ここで力を出す、出し切るという事は本当に難しいのですが、相当な準備をしてきたのでしょう、見ていても「やり切った」という感じが伝わってきました。

結果は相手がある事なのでコントロールできませんが、それ以前に自分の思い描く焙煎が出来る(出来た)というのは、選手として、焙煎士として本当に素晴らしい事だと思います。

・オープンカッピング

4日目は「カッピング」です。

前日のカリブレーション(基準合わせ)を終えた味覚審査員が、選手の提出豆をブラインドでカッピングし、コメントと点数をつけていきます。

先に説明したとおり、ただ品質が良いだけでなく、選手が提出した焙煎計画書通りの味わいが出来ているかもしっかりチェックされます。「たまたま出来たおいしさ」はあまり高く評価されないのです。

審査員の審査と平行して選手によるオープンカッピングが行われます。全員で皆のコーヒーを飲み比べるわけですが、ここで初めて選手は自分が焼いたコーヒーの味をみることが出来ます。といってもブラインドなのでどれが自分のコーヒーかは正確には分かりませんが、ある程度目安はつくので、手応えを感じる事が出来たり、出来なかったり。。。

前年の大会からと思うのですが、審査を待つ間、会場内のブリューバーでは選手たちが提出した豆(ブレンド)の提供が行われ、観客も飲むことが出来ます。

(私も15種類くらい飲みました。それぞれ本当に味の狙いに違いがあってとても面白いです。焙煎のレンジはほぼ一緒ですが、ものすごく狭い範囲の中でいけば傾向として微妙に深くなってきているのかな、と思いました。やはり皆さん火入れには少し苦労されている感じでした。)

この提供されているコーヒーもブラインドで誰が誰のものかは分からないのですが、味的にも狙い的にも井田さんの配合にかなり近く、しかも他よりもずば抜けて良かったカップが一つありました。

これが井田さんのカップだったら!
期待が高まります。

・集計・結果発表

カッピングが終わると集計に入ります。それぞれの項目の合計からペナルティの点数が引かれ、総合点が決まります。項目が多岐にわたることと、最近は選手も多いので時間がかかります。

集計が終わるといよいよ結果発表です。

つづく

「2019 Taipei World Coffee Roasting Championship 観戦記」焙煎世界大会に行ってきました!#1はこちら

「2019 Taipei World Coffee Roasting Championship 観戦記」焙煎世界大会に行ってきました!#3はこちら

「World Roasting Championship 2018 準優勝仲村良行さん凱旋報告会」の模様はこちら